現地語学研修1

僕ら協力隊は任国に着いてから最終語学研修を受けることになっている。
アフリカに派遣される多くの隊員は、日本では英語を語学訓練し、任国に着いてからそれぞれのローカル言語を学ぶ。

しかし南アの隊員は現地語学訓練までもが英語なのだ。
ラッキーと考えれば幸せだが、やはり彼らの母語を学べないのは残念。といっても南アには公用語が11言語もあるので大変だ。

僕らが現地にきてまで英語を学ぶのは、英語の多様さに慣れるためだ。
僕らが語学訓練を受けたのは、プレトリアにある語学学校。
そこは、アフリカ諸国、中東、アジアから生徒が集まる。
アンゴラブルキナ・ファソサウジアラビア、DRC、カメルーン、韓国、中国・・・

英語というのは本当に様々だ、と思い知らされた。
マレーシアに行ったときに、現地の人の話す英語がマレー語にしか聞こえなかったのを思い出した。
英語ってのはいろんな母語の人が話すだけあって多様だ。
母国語の影響を受けた色が出る。
スペインから来ていた生徒の英語は本当に分からなかった。
Rの発音がすべて舌を巻いて発音われるので、なんだかスペイン語のように聞こえる。
しかも彼らは単語や語順は英語に近いせいか、話すのがものすごく速くて流暢だ。
彼はポルトガル語を話すアンゴラの人とは問題なく通じ合っていたが、アラビア語圏の生徒も分からないようだった。
なんでもスペイン語ポルトガル語はよく似ていて、英語の癖も似ているから通じるようだ。
そういえば韓国人の英語は、僕にとって聞き取りやすかった。
母語が日本と韓国で似ている似ているからかな。

英語の先生はそんな多国籍めちゃくちゃな英語を聞き取れるのだからすごい。しかもあのうるさい教室で。

うるさい授業風景は、
現地語学研修2へ続く