2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

任地に帰る

まだ朝の気配はない、夜が満ちている。 外は柔らかな雨の音でいっぱいだ。 任地で降る雨はたいてい豪快なものが多いので、こういう穏やかな雨も久しぶりだ。 昨日話した内容がまだ頭の近辺をウロウロしているせいか、目覚めは良かった。 ゲストハウスのマダ…

たくさん日本語で話す

さて二日目は主目的の技術顧問の先生にお会いし、現状の問題点などを聞いてもらいアドバイスを頂戴することだ。 本当は技術顧問の方が任地を視察しに来る予定だったが、都合が悪くなりそれがかなわなくなってしまったのだ。 キャンパスを見てもらえなかった…

韓国料理の店

さてゲストハウスに着くと、分科会を目的に上がってきた科学隊員の3人の方と近くの韓国料理屋に出かけた。 食べながらつくづく思う。距離の近さと料理の近さは比例するんだなぁと。 異国の料理と言えどもとてもほっとした。 店のオーナーのきびきびとした動…

首都に上る

町の雰囲気はストライキの余韻を残しながらもずいぶんと回復してきた。 道路にばら撒かれていたゴミや石、大木などは道の脇に寄せられ、車も行き交うようになった。 学校はと言うといまだに生徒は殆ど来ておらず授業にならない。そんな任地を後にして首都に…

パキスタン人の店の被害

まだストライキは続いているので夜でも外はにぎやかだ。 たくさん動いたせいで疲れ、四阿で休んでいると、ナトリウムランプでオレンジに色付けされた暗がりから妙な音が聞こえてきた。 ものを激しく破壊する音。100mくらい離れた店の方だ。 喰い尻さんが…

牛舎の掃除

牛舎を久々に見て、もの凄い量の糞がたまっているのに気付く。 糞の泥の中をグチャグチャと歩いているようだ。 牛の体も糞まみれだ。 これが南アのやり方なのか? 僕は日本のやり方すらも何もわからないのでなんとも言えないが、パセリに聞くとこれはまずい…

水不足

水が未だに手に入らないことによる、キャンパスの動物たちの影響は深刻だ。 昨日は牛が猛烈に「水がねーぞぅ!」と叫びだし、山羊たちもその狭間で「水がないよー」と叫んでいた。 牛は角をぶつけわずかな水を求め戦い始めた。 それでも動物を担当している握…

汚職まみれ

チャーリーさんから聞いた話では、かつて僕の任地では大きな水道管工事が行われ、貯水タンクまで設けられたそうだ。 これが完成すれば近隣住民は水の獲得が格段に楽になる。 しかしもう少しで完成というところで莫大な施工資金が横領され、この計画は流れて…

まさか柔道!?

まだ外はにぎやかだ。 上空には報道陣や警察のヘリが旋回している。 時々警察の厳つい車両が来ると、道路で騒いでいた奴が路地に逃げ込んでくる。 警察が放つゴム弾の鉄砲が怖いのだ。 当たっても皮膚を破壊するほどではないが、かなり痛いらしい。 また路上…

ストライキ2

まだ生徒が来ていない教室で授業の準備をしていると、警備員のアニータがやってきた。 昨日より始まったストライキの様子を携帯で撮った写真で説明してくれた。 アニータもおしゃべりが好きで、1を聞きたくて聞くと5くらいを教えてくれる。 そして、何か酷…

食の問題

先日あったズマ大統領のState of the nation(昨年政府がやったことと今後についての演説)について。 ズマ大統領は南アの心疾患や糖尿病などの成人病が深刻なことを取り上げ、「もっと国民に運動することを勧める」とか言っていたが、 正直任地にいてそれは…

パセリの夢

今日は生徒が殆ど教室にやってこなかった。 集まったのは一時間目だけ。 最近は生徒会の選挙があったせいか、授業がまともにできない。そんなこんなでムニシさんと二人で日本の写真を見ながら、ちょっとした日本紹介をした。生徒がキャンパスにいなくなって…

僕のカウンターパート2

今までムニシさんの事をあまり良く書いたことはない。 かつての記事。 僕のカウンターパート1 一ヶ月 無似師など。それはムニシさんに魅力がないからではなく、僕の観察力のなさから来るものだと最近気がついた。 一度先入観を持つとそれにしがみ付いてなか…

現状

今年度の目標は「僕一人でもいいから授業を定時に始める」だった。 でも最近それはすっかり夢物語だったことが分かってきた。 甘かった。 最初のうちは生徒の集まりが悪いものの何とか、きっちり始めることができていた。 しかし最近は突然の先生たちのミー…

物が燃えること

今日も太陽が容赦なく大地を干す。 これでもかと注ぐ陽光は既に朝のそれではなかった。 今日も世界は明るい。 連日溜まったキャンパス内での鬱憤も汗と一緒にじんわり出て行くようで気持ちが良い。 赤土の未舗装路を歩きながら、空の家で会える子供たちを思…