郷愁

僕の任地はほとんど雨が降らない。
もっとも今が冬であるからかもしれないが、毎日乾燥して朝は喉が痛い。
でも洗濯物がすぐ乾くのでいい。

家の前の広場は赤茶けた痩せた土が露わになっている。
そんな乾いた大地に昨日雨が降った。
冷たい雨だった。
近所では雪になったらしい(Eastern Capeは大雪で大変だそうだ)。
大地を潤した雨は同時に、排ガスと砂埃に汚れた空気をも綺麗に洗い流してくれた。

そのおかげか今朝はすごく透明感があって、遠くのほうまで見渡せた。
夕方になっても空気は澄んでいた。
僕の任地は山に囲まれている。

ここでは夕日は毎日、山に吸い込まれていくのだが、今日の夕日は僕の第二の故郷である松本の冬のそれに似ていた。
なんだか急に松本が恋しくなった。松本は空気が綺麗で山に包まれているからとてもよい。棲みやすかった。あそこで暮らせば満足して一生を送れるなぁ。。。と思っている。
松本が自分の帰るべき場所なのかな。。。
おっと、そんな先のことはさておいて今のここを楽しまなくてはな。
松本さんや、しばし待たれぃ。