僕のカウンターパート1

僕のカウンターパートはムニスさん。
いつも何かしらの帽子をかぶって、お決まりの薄汚れたセーターを着ている。
また、白いのなんて着るから汚れが目立つんだ。
僕みたく汚れても目立たないやつを選べば1ヶ月だって着続けられる。
数学の先生なのに授業をやっていない、不思議な人。
もともと電気系のエンジニアを目指していた40歳くらいのおじさんである。
だから学校の先生でいることは本人が望んでいることではないようだ。
そのせいかモチベーションが今のところ低く見える。

赴任してから、早2週間がたつが、まだ一度しか見ていない。
しかもそれはテストの返却やらファイリングやら事務的なこと。

先日、Ehlanzeni郡の訓練校を統括するところから偉い人たちが来て、講師たちにいろいろ聞いたりアドバイスしていった。

そのせいか、最近、やたらと僕に事務仕事が回ってくる。
年間の授業計画とか、レッスンプランだとか、
「あれ?これって年の初めに作っておくものじゃないの?」
(1月から授業が始まる)というものばかり。
おかげで僕はどんなことを授業でやるのか、それと未だ慣れない英語に少し慣れた。

ムニスさんは時々夜、電話してくる。
「元気にしてるか?俺のワイフが話したいそうだ。」
こんな感じだから、
話すときにいつも唾を飛ばしても、
僕の昼飯をあたかも自分の物の様に食っても、
ろくに授業をやらなくても、
朝の8時から11時半まで僕の隣の席で弁当をちょくちょく食べていても、
自分はそんな感じで何もやらないのに、
仕事を全部僕に押し付けても、、、

憎めない。

でも授業をやらないのはあまり良くないと思うから、
これから、、、
どうしようか。