持って帰ればいいのか

今日もムニシさんが学校に来た。
昨日僕に頼んでいた成績表が、壁に張られているのに目をやり満足げだ。
そのせいか、隣に座る今日のムニシさんはやる気があるようだった。
自分から「じぁあ追試のやつは俺がやるよ」と言い、採点を始めた。
今日はKhwidzhiliさんといい、嬉しいことを言ってくれるぜー。

職員室のロッカーがムニシさんの私物で占拠されていたので、
先日、「テストを入れたりしたいから空けてくれないかな?」と頼んでいた。
ムニシさんはとても謙虚な人だ。本当に丸い人だなぁと思う。
奥さんに尻にしかれているのかなぁ、と頭の中で勝手に想像しても怒らない。
こんな年下の人生経験の浅い青ナスにズケズケ言われても、素直に聞き入れてくれる。
しかし、聞き入れてくれるだけで自分では特に動かないので、
この時も、「10回くらい頼めばやってくれるかな」と大きく構えていた。
しかーし!!
今日、隣でガサゴソしだしたと思ったら「これ、家に持って帰ればいいんだよな?」ときた。
あまりにお願いがストレートに通ったので頼んだ自分でも驚いた。
あ、でも全部なくなったわけではなくちょこっとだけ持って帰ってくれただけなんだけど。
でも結果より、覚えていてくれたということが嬉しかった。
だから僕もつい、「ムニシさん、今日のシャツいいじゃないですかー」って言っていた。
今日はだいぶ寒さも和らいでたので、いつもお決まり白セーターのムニシさんが半そでのシャツを着ていたので。
まだまだ核心には程遠いけど、こうして日々カウンターパートや同僚と信頼関係を築いていけているのかなぁ、と思っている。