鶏小屋

今日もストライキが続いていて学校には人が殆どいなかった。
何も怯えることのなくなった野生鶏が餌を探しながら闊歩していた。

そんな寂れた学校にも生きている鶏と山羊、牛がいるので、担当の生徒だけはちゃんと時間には来て面倒を見ていた。
彼らは動物の世話を任されるだけあって、とてもまじめに面倒を見ている。

鶏小屋に机があって、さながら鶏小屋のご主人と化しているのは手足が長めで穏やかなFillis君だ。
彼にも鶏捌きを見させてもらったがなんとも鮮やかだった。
鶏小屋の前で捌いてしまうのだが、無駄がなくしかもきれいに仕事をする。
彼は僕を見かけるたびにMr.Katawookaと声をかけてくれる。
Kataokaという発音はこっちの人には難しいようである。
自己紹介をするたびに、一度ためしに発音してみてはくれるが「いぃ〜、へしっ!(こっちの人の「えー!?」のようなものか)」といって「いえない」という感じで笑われる。
まぁかくいう僕も、未だにとっさには出ない音があるので同じか。