散歩1

近くのベキスワゴ山までトレーニングがてら散歩に出かけることが最近よくある。
往復で1時間ちょっとか。ベキスワゴ山は岩山なので見ているだけでもカッコいい。

そこまでの道のりはローカルな町並みが広がっているので、
歩いているだけでも新しい発見があったり、
いろんな人に声をかけられたりするので、なかなか楽しい。
ついでにお金もせびられるので僕の腹の虫も忙しい。
何度か歩いていたらだんだん顔を覚えられてきて、
結構フレンドリーに声をかけてくれる人が増えた。
ウヤグピ(どこいくの)?と聞かれ、「あの山に行くんだ」と答えると、
「何しに行くの?」とくる。そして「いや〜ただ登るだけだよ」って言うと、
変な人という含みを持った笑いが返ってくる。
またそのうち書くが、こっちの人は僕らのやる無駄な営み、
たとえば星や夕日を見たり、植物を観察したり、を理解できないようだ。
なんでそんなことするの?という感じか・・・

今日は子供に現地語で話しかけられたので、
立ち止まって何を言っているのか一生懸命聞こうとするが、ダメ。
おもむろに子供が僕の腕時計に手をかけ、外そうとする。
あ、この時計が欲しいのね。はい、あげません。
しばらく行くと今度は男と女の子(プリセラ)が話している。
プリセラは僕を見るや飛びつくように話しかけてきた。
結構きれいな英語で話してくる(ローカルなところではあまり英語は聞かない)。
まずは挨拶に「その時計よければくれない?」からはじまり、
彼女が高校生の生徒であること、ベキスワゴ山の麓の高校に行っていること、
今は休日でお姉さんの家に来ていることを話してくれた。
それからお姉さんの家まで案内してもらったが、
「あぁ、ここか」
そう、いつもの通り道、挨拶する家。
僕が数学の先生として来ていることを話すと、
ぜひアフタヌーンクラスを開いて欲しいという話になった。
僕としてもFET(赴任先の学校)だけではたぶん何も見えてこないだろうと思っており、
常々近くの小中高校を見て回れたらいいな、と考えていたのでラッキー!

僕の学校FETは近隣の高校を出た生徒が職業訓練でやってくる。
しかし、数学のレベルは小学生並み。
何が問題なのか?FETだけでもがいていても答えは見つからない気がする。
だからFET入学以前の過程で、どのような授業を受けてきているのかを見てみたかった。
そこから何が見えてくるのかは未知数であるが、何もしないよりはまし。
これから一週間くらいFETは休みになるのでそれを使えるし。

プリセラに習っていることをノートを見せてもらいながら説明してもらったが、
FETよりも上級のことをやっていてびっくりした。
でも考えてみれば当たり前。
カリキュラム自体は南アも日本もさほどの違いはない。
ますますわからなくなった。
一次関数や二次関数をやってきた生徒がなぜ四則計算が出来ないのか。。。
実態を見てみたい。
明日仕事が終わったら学校に行くよ、と約束して分かれた。