一ヶ月

今日で任地に赴任してからちょうど一ヶ月になる。
だいぶこっちの生活の勝手が分かってきた。

僕が赴任してから立て続けにテストや自習課題があったため、
まだ僕は一度も授業は行っていない。
それにもかかわらず、生徒の何人かは、
「よく分からないけれど、新しく数学の先生(中国人?)がいる。」
ということは認識してくれていて、Thabo!とかMr.とかKatawokとか挨拶してくれる。
一応教員室にずーっといるので、警戒しながらも先生としてみてくれているようだ。

相変わらず、僕のカウンターパート(Mnisi)の姿があまり見えないが(見えて週に2,3度くらいか)、
学校に住み込んでいる先生とは結構仲良くなった。
職員室は二つに分かれていて、僕のいる職員室のメンバーは、僕とムニシさんの他に
Khwidzhili(31歳、喰い尻と覚えた)さん、Mpahlele(28歳、ンパヒェレ)さん、それからもう一人の隊員がいる。
また、後に彼らを詳しく紹介したいと思う。今回は職員室の雰囲気を。

職員室とはいえ、いろんな資料に埋もれた日本のそれとは異なりとても殺風景。
机と机も離れていてかなりスペースに余裕を感じる。
不思議なのはゴミ箱が隅っこにぽつん。とひとつだけ。
毎日KhwidzhiliさんとMpahleleさんがノートパソコンから音楽を流す。
Khwidzhiliさんは、日本で言うポップとフォークとローカルが混じったような、
歌詞の中身はさだまさしの「関白失脚」のような嫁さんが自分をリスペクトしてくれないと嘆いている歌などを聞いている。
Mpahleleさんはチャーチソングが主体。
こっちのチャーチソングはゴスペルが主流で日本にいたときにテレビなどで聞いていたのとはどこか異なる。
音楽に疎い僕には何が違うかはっきりは分からないが、なんとなくもっと切羽詰った感じ。
このスタンダードに加え、生徒が来れば先生とべらべらおしゃべり。仲がいい。しかし、無駄に声がでかい。
いつも思うが、彼らは会話に魂をずっしり載せいているのではと。
それから、出現頻度は低いが、ムニシさんが来たときはまた違った流れが出来る。
ムニシさんは自分のパソコンを持たないので(だからすべてPC作業は僕にやらせる。???PCルームあるじゃん!)、
音楽は鳴らさない。が、、、
ムニシ節があるのだ!
ムニシ節とは、突然やってくる。
唾を飛ばし、テンポ良く捲くし立てる。
日本人からしたらキレているとしか見えないのだが、こっちの人にとってはたぶんスタンダード。
1,2分続いた後、最後はごにょごにょとフェードアウトし、最後に「You see ?」を加える。
一人でこれをやっていたらただのイカれたおじさんだけど、
ちゃんとKhwidzhiliさんかMpahleleさんが、
「えぇいっ、、、、えぇい、、、、えぇー!」と言って、相槌を打って聞いているのだ。
このときの彼らの会話は英語が少しと、シスワティ(スワジ語)なので僕には解せない。
今度は翻訳をつけてもらおう。気になるではないか。

こんな賑やかな職員室。日本にはないと思う。